10.14.2009

比べることと幸せについて。

こんにちは。
永遠のテーマに思われるお題目、幸せと比較につきまして。

人生の幸せにおいて、比較という物差しを完全に捨て去る事は可能でしょうか、すべきなのでしょうか。
そもそもどうして、人は幸せ になりたいのでしょうか。。

もっとたくさん、という時代から(先進国では全体的に。)
量から質への転換しつつある私たちの社会ですが、
より”良い”質を
求める点において、現状改善型であります。
社会の根本が、富の再生産 という”もっと”に基づいているので、当然なのですが、
人間、ほどほど、いい加減 という尺度で漂っているのが幸せなんでは、という意見があります。

では、ほどほどに満たなかったら、人は不幸になるのでしょうか。
自分の幸せがわからない時は、不幸な境遇の人と比べてみたら、
恵まれている事がわかる。というのは、説得力のある現状肯定型主張ですが、
これも比較ベースですね。

次に、ただ今そこに在る事を肯定せよ、与えられた命をありがたく受け止めよう、という
宗教的な考え方があります。生きている事自体がこのうえない幸福だと。
幸せは個人の絶対的な感覚であると。
これもやっぱり有と無の間の比較から、幸せを引っ張り出してきている事になります。

そうすると、幸せという観念自体が、比較の裏返しという事なのでしょうか。
幸せになるというのは、自分の人生を肯定する というような事ですよね。
あるいは自分の周り、生きている世界についても。


肯定しないと、幸せにならないと、希望がないと。
という、こだわり、執着みたいなのは、どこから出てくるのでしょうか。。

肯定も否定もなく、有と無の境界線がない時点まで解脱するといったらば、
高校時代に習(わされ)た般若心経ではありませんか・・
(んー 本当に仏教とキリスト教って、根本的に違うなぁー)

9.26.2009

それで、日本のいいところ。

先ほどのBlogを書いているさなかに起こった事で、
感情的に書いてしまうだろうから、迷いましたが、やっぱり書くことにしました・・

学校のカフェで、背中に置いていたジャケット(結構いいやつ)が、
先ほどPCの画面に集中している間に盗まれました。前回のかばんまるごと
盗難事件に続き、構内でものを取られたのは、これで二度目です。
どちらも状況からして、犯人は学生というより外部の人間の可能性が高いです。
(Dukeは犯罪度の高い地域と隣接しており、学生は常に狙われている。)

Broke-inに遭うよりましだと思うべきですが、
重宝していたものが無くなると、本当に不便だし
悲しいです。
(前回は日本の免許証を盗られたので
アメリカで車を運転できないという状況は本当に不便!)

しかも、本当に食うに困って盗っているという感じでない
所が悲しいのです(それなら理解可能。)。

それで、日本のいいところは、社会から強制されているとはいえ、
階層限らないモラルとか道徳観かなぁと思いました。
嘘をついてはいけないとか、ものを盗ってはいけないとかが、貧乏金持ちに限らず
個人の品性とリンクしているところ。
貧しいからって騙したり盗むのは徳が下がる。
みたいな感覚
。そういう意味では、日本に限らないな。。

ともかくアメリカ人の社会参加をほめていた時に、アメリカのゆがみを
経験してしまいました・・うーむこうして考えると、アメリカの人種問題は、
(人種問題に還元するのは怒られそうですが、正直この地域では本当に犯罪と
人種がリンクしてしまっております)まだ私には把握しきれません。。。
かなりのアメリカ人に聞いた所では、私達差別されてきたから優遇されて当然盗って当然、
というのがあり、人種間の隔絶は本当に大きく、彼らに言わせても、当面の解決策見出せず・・
(よって隔離にいたる)という事です・・


難しいですねぇ、社会って。


3ヶ月も経ってしまいました・・

Blogを書き怠ること3ヶ月・・ここDurhamは秋の気配に包まれ、
Panamaでの日々が夢のように感じられます。

8月後半から秋学期が始まりました。今期は公共政策中心に
授業を取っています。(計量経済、公共財政、環境法)

日本では政権交代で色々と画期的な政策が実現の方向にあるようで、
ひとまず自民党政権の政策を形成していたステークホルダーの偏りが
各分野において調整されるのは好ましいことです。

ここ米国でも、日本の政権交代はそれなりに注目されていますよー。
(特に気候変動政策など、国際社会に与える影響において)
現実的な課題は色々あるにしても、ひとまず変化自体を前向きに捉えたいものですねー。

基本的に民主主義派の私としては、
若い人の政治や政策への関心を高めるようなムーブメントには
ぜひ参加したいなと思います。(教育への織り込みやNPO活動など・・)

アメリカ人は、もちろん全員が政治活動家ではないですが、
日常の事(学校の自治会やら何やら)から始まって、
公ごとへの参加・イニシアティブは特別でも何でもないです。
(日本だと、自治会ひとつ取っても、何かと出る杭打たれるですからねー)

しかーし、日本が
公の事はお上が決めるという、平民意識から
脱出するのは、相当時間がかかるのでしょう。。 
儒教の歴史が長い地域だけあって、もう、幼稚園小学校の頃から、考えず上に従う
という風に育てられていますからねー。

興味深い事に、他の東アジアの留学生を観察すると、日本人に酷似するのが
授業や学校等への態度(わかんなくても全く質問しない、発言しない。)。
教授や大学と一緒に授業や環境を形作るようなアメリカ人学生の感覚とは正反対ですよー。
文化の奥の深さを感じます。。。

政治に携わる事がかっこ悪い、めんどくさい、さらに言うと会話のタブー という
世界的に謎すぎる日本人の感覚も、儒教だとかに根ざしているのでしょうか・・

見本になる市民社会を形作るのは、”先進国”としての世界への義務だと思うんですけどねー。。
経済だけ先進では、国として評価されないですもんねー。。

ともかく、民主主義が機能する未来に向けては、スタート地点は
本当に足元からなんだろうな・・という事で、色々オプションを探してみたいなと思います。

7.01.2009

Exploited Panama, and unexploited Panama.















今週もビーチ後、くらげ・プランクトンアレルギー反応が体に現れ、痛いわ痒いわで夜眠れないパナマの毎日です。
海に入った後は、体をよく洗いましょう・・

とうとう本日、1ヶ月放置されていたアメリカからの荷物を受け取る事ができました。
郵便局のサービスがものすごく悪いこの国では、荷物が無事届くかどうかは
運次第なのです。とにかく荷物にはカメラのコネクションケーブルを入れてもらっていたので、
写真をとうとうアップする事ができ、幸せです。
















都会の環境は前述のとおり悪いパナマは、田舎に行くとこのとおりの美しさ。
先週は私のスクールの卒業生の家族が暮らす、カリブ海に浮かぶ宝石の島々、先住民Kunaの自治区
San blas islandsを訪れてきました。
ジャングルの中の農耕地など、知り合いがいないと入れないような場所にも案内してもらい、
漁労農耕で暮らしを立ててきた先住民Kunaの今に触れさせて頂きました。

こと私はKunaの刺繍アートMoraに大変心を奪われており、(伝統刺繍が大好きです)
自然をモチーフに自由に表現される世界観の生まれるところを見たいという願望が
叶えられました。
















特にこの時目にしたMoraは息が止まるような精巧な美しさでありました。

例にもれず、近代化に伴ってKuna社会にも変化は否めず、特に一部の島では
”先進的な暮らし”への憧れと閉塞感、伝統の喪失が目に見え、心が痛むものがありました。
それでもまだ、あまり外の手がついていない島では、
たとえばこのようなアートを通じて表現される独自の精神性が保たれていたり、
劣等感ひとつもない生き生きとした
子どもたちを見ることができました。
(私はいつも子どもの表情や行動でその社会を見るのですが、みなさんはどう思われるでしょうか・・)


外の社会とのコンタクトにより伝統的な社会のバランスがいったん崩れると、
社会を立て直す事は大変難しいものと思います。どの先住民社会にも見られる事です。
たとえばHealth careを取ってみると、Kunaの年配の世代の観察を通じて、”原始的”な生活にまつわる
怪我や事故(水難、野生動物との遭遇etc)のリスクがより高かった一方で、食生活や栄養、身体的な健康度は
今のKunaよりも優れていたのではないかと推察されます。(先代から続く自給自足の食生活とハードな肉体労働)
現在はより安全な生活である一方、炭酸飲料とフライチップスが食生活に蔓延し、フレッシュフードのバラエティは
限られ、缶詰等の加工食品が活用されています。

その他、コンクリ製の現代家屋に置き換えられた
伝統的な建築(自然素材)が実はよっぽど気候に合う事、
プラスチックなどの近代的なごみで海が汚染されている事など、社会の変化に応じて生じたマイナス現象の調整が
多々必要に思います。

TVで外の社会が見られる時代に、過去と同じ生活が同じ価値観に基づき継続できるわけではありません。
若者に外に出るな、伝統を守れと押し付ける事は至難の業です。一方で、伝統の暮らしに含まれる労働の喜びや
文化の豊かさ、精神と身体の健康の知恵を伝えるような試みが、どれほどなされているのでしょうか。
Kunaはこと希少性の高い文化を持つ民族ですが、Kunaの人の話を聞くにつけ、驚くほどに伝統の承継に対する
サポートがされていません。

自分の社会のオリジナリティと、
外の社会の文明・科学・価値観を踏まえた上で、
バランスの取れた地域社会経済のイメージを持つ事がポイントではないでしょうか。

ところで昔の暮らしに近しい生活を送ってみると(水汲み洗濯漁労採集などなど)、
水道電気ガスなどのインフラや生活を支えるマシーンが当然のように使える現代社会
の”ありがたさ”に気づかされ、一方で”発展”しすぎた社会の無駄や地域独自の知恵の損失に目がいきます。

個人的には、適度に生活条件のよい(水とガスと電気があって(ガスと電気は自然エネルギーで確保可だから、
水道が地下か川から引ければよし。)風土病が少なく、気候厳しすぎず、インターネットにちゃんと
つながる。)、かといって便利すぎず、原始の自然の力が残っているような場所での田舎生活が、脳と体と精神のバランス上一番いいなぁと思っております。 そんな場所、あるかい!と思われましたでしょうか・・


6.02.2009

パナマ怒りの車社会。

首都パナマシティに住んで3週間。
週末は毎週海と、いい生活を送らせていただいておりますが。

これだけはいいたい、書かせていただきたい。

パナマ市の車社会は本当ーにひどいんです。

都市交通政策など、存在しないと思われます。車(の騒音と排気ガス)嫌いの私には、とても辛い環境なんです。。。うぅ。
これがために、パナマでの生活のストレスが10倍増なのです。。

どのようにかというと、例えば6車線の道に信号がないため、炎天下15分ほど、ディーゼルの煙を吸いながら猛進する車が途切れるのを待つという事態が起こってしまいます。一瞬の隙を見逃さず、すかさず横切る強い決断力が必要ですが、0.5秒の判断を誤るとさらに5分10分と時が過ぎ・・10分で済む所、30分かけて行く羽目になるのです。

・公共交通がない。
・歩道橋がない。あっても自転車は登れない。
・歩道がぼろぼろ。
・自転車道がもちろんない。(いまだに私以外一人も自転車に乗っている人を見ない)
・信号がほとんどない。
・歩行者横断用の白いしましまがない。その前に人が20人立っていても誰もとまらない。
・車の量が異常に多い。
・殺人的運転。全員がカーチェイスをしているようです。角にさしあたるとなぜかスピードアップ。自転車で角を
曲がる際は命がけであります。
・ディーゼルで空気がひどい。
・クラクションがすさまじい。
(注意喚起のぴっぴーでなく、各人ぶーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーと鳴らしながら走行。)
・毎日4時間ほどのひどい渋滞が7-9時、4-6時と発生。渋滞ストレスで運転はますます荒くなるばかり。
・各車、道路の真ん中に駐車。よって3車線は一車線となる。

こんなにも家の外の環境がひどいと、この都市には住みたくないと思ってしまいます。
歩行者横断道路で停まる日本のドライバー、常に道を譲るアメリカのドライバーなどは、もはや神です・・

なお田舎に行くと、巨大クレーターだらけの道に結構出くわします。トラックが走行中に破壊した穴との事。
穴を避けて紆余曲折しながらのろのろと走る車の列は、障害物競走状態で、遠めにかなり笑えます。
5倍ほど時間がかかってしまうわけですが・・ それでもまだ、道路におけるマイノリティ人権が存在しないパナマシティよりは、ましです・・
田舎でのリサーチ開始を心待ちにするのみ。

今日はクラゲアレルギーのかゆみもあり(?)、ストレス気味のため
少し、ぐちらせて頂きました。次回は前向きにブログしたいと思います。

5.18.2009

Panamaでの生活開始。

パナマでのサマーリサーチが始まります~。

昨日は初日にしてビーチを満喫してしまいました。(日曜日なので。)
2日目の今日はホストのTNC Panamaとミーティングをして参りました。
希少価値の高い熱帯林を保護すると同時に、現地の持続的発展を支える代替事業が
社会経済的に成り立つかどうかというようなリサーチです。楽しみです!

雨季真っ只中のPanamaの気候は、今の所そう悪くはありません。曇りがちで
直射日光が避けやすいですし、雨も大して強烈でもありません。暑さは
Durhamの真夏と全く変わらず・・ Fieldworkには泣ける気候ですが、普段の生活はむしろ
Dryseasonより負担が低いように思います。

強烈な蚊の攻撃だけは、泣けます。蒸し暑いのでなるべく素肌を出したいものの、
一匹だけでも、刺されるとアレルギー反応で痛かゆくて寝られないぐらい、腫れます。(;_;)うっうっ

ルームメイトのCarlaがハイセンスな生活観の持ち主なのも、ここでの生活に大きな楽しみを加えてくれています。
都会暮らしながら、アーティストの彼女のアパートはアンティーク家具とアートに囲まれ、
食器もアンティークだし(ちゃんと本物シルバーのカトラリーを使っているし!)、かといって高価ぶったもの
は一切存在せず、草食中心の食生活にレンジもテレビも存在せずと、大変わたくしとしては心地よい場所です。
成長甚だしいパナマの都会人にして、古き良きものを慈しめる珍しい人のひとりです。
Calraはすごく小さくて全くの美人で大層性格がよく、存在自体がプチフランス菓子みたいな可愛さで、
一体どこからできたんだと聞きたいぐらいです。(+_+) (もちろん母のお腹から・・)
彼女といると、パナマを少し違う視点から見られるように思います。

明日からリサーチの方も色々と動き出します・・3ヶ月張り付きなので、日本に帰る事ができません。
その分、よい夏にしたいと思います。

4.23.2009

七転び八起。

というテーマが相応しい、マスター生活です。



私の好きな作家村上龍氏の新刊が最近出たそうで。

広告だけ見ました。



”最もやっかいで解決が面倒な選択肢が最も正しい選択肢という事だ”とかとか



”単なる失敗と成功者の輝ける失敗との間には埋めようのない溝がある”とかとか



胸に迫る(・・・)お言葉でございます。



最近嬉しかった事は、

メジャーなグラントに落とされて涙涙だった、夏のインターンシップ企画が、マイナーなグラントに

拾われ、パナマで熱帯雨林保全&先住民の持続的発展 に関わるリサーチをできる事に!


(写真はイメージです)


企画に長時間を注ぎ、コースワークも熱帯生態学やスペイン語他詰め込み詰め込みで

備えてきたので、とても、嬉しいです。

やりたい事が純粋にできる、のは幸せですね~。







熱帯の手付かずの自然は、感動で心がジューサーで絞られるようなの魅力(魔力)を秘めています。

そこにしかいない種、ユニークな自然に住まう人達のこれまたユニークな文化。

言葉は悪いですが、く○ったれグローバリズム。と言いたくなる”多様性”です。

DCでインターンしなかった事に残念感を持っていた今日この頃ですが。いやいや・・

今はMonotoneな文化、Biodiversity超低社会からしばらく脱出できる事が嬉しくてならぬのです。

(なおDurhamは、早朝のさえずりが待ち遠しいほど鳥の種類のみ豊かではあります)



私の理念は、”メジャーを変えるため”ではなく、”周辺に力を持たせる”ため、に

最後は行き着きました。たぶん経済学を勉強したせいもありそうですが、

メジャーがメジャーであるがゆえにもつ”暴力”(力)は、算数で説明できる自然の摂理です。

メジャーの方からマイナーに働きかける時、マイナーを利用するに陥る構図は避けえず、まして

”二項対立構造を乗り越える”という美しい言葉は(私も頻繁に口ずさんできた)、はっきしいって何とか汚しの奇麗事。



そんな訳で、私は奇麗事を言う際には、力の不平等性、及び美的観念に基き、マイナー側から述べさせて頂きたいと思っており、

そんな訳で、誰も行きたがらない山奥に行って、日本人一匹でもやれる事をやってまいります。



マラリア接種受けなきゃ・・

4.15.2009

Climate changeの本質:人類の進化か?

寝る間もない春セメスターが終わろうとしています・・
今期は体調を崩す事多々で何とか乗り切りました。
クラスの1つにResource for future出身のEconomist,
Rechard Newell教授のClimate change economics
というのがありまして、一通り気候変動の全貌を押さえられました。

Climate ChangeはWarだとWorld is flatの著者が講演で
言っていましたが、全員参加型で今まで戦った事のない相手に向かう
という意味では戦争です。社会のどのレベルを取っても、現状の平行線では
全く収まらない事だらけです。
倫理的な問題や、大規模な社会変動(難民など)にどう対応するか、未来世代に
どう補償をするのか、Ecosystemに大打撃が起こった時の対応は??など
税やマーケットというツールで語れる問題の次元を超えています。

短期視点かつ限界のない世界を前提に動いてきた生活・社会・文化から、
独りひとりが発想を転換する事、を思います。

科学と中長期的な経済・社会計画・運営をベースにしないと、100億に近づく
世界はとても長く持ちません。トップダウンの計画だけでなく、
企業レベルでも事業運営をそういった軸に変えないと収まらず、
個人レベルでも、そういった社会にあった価値観を一人一人が持てるように、
動いていかないと、なのです。

発想・行動が現状の延長線上でない、という事は、
ある意味人類が進化する、という事なのですが。(偉くなるという事ではなくて、
世界の変化に併せてEvolutionするという意味。)

こういう話をすると、とりあえず今で一杯、そんなの非現実的、のコメントで終わる事多々。
一方で関連する背筋の寒くなるような数字やScience reportを目の当たりにするにつけ、
現状の延長線でない教育、情報発信はどういう風にすれば成功するのか、考えます。

では、寝ます。

3.23.2009

conservation financeが熱い! 50代の女性も熱い!

先日出席したConservation financeのWorkshopが完全に目から鱗で、
本当に面白かったです!
以前からConservationに投資してプラス収益を上げているファンドや
ベンチャーキャピタルの存在を知り、気になってはいたのですが・・

ようはLand conservationのためのfinancing, fund raisingなんですが、
開発プレッシャー=経済的利益を囲い込む形でConservationに誘導する
という点で、(Conservationによってその地域の価値を上げる+Ecosystem service を
関係者全部巻き込んで、きっちりと仕組み化。)サステイナブル、かつ斬新です。
興味のある方、検索してみてください!私も素人なので・・

プレゼンしたconservation consulting(?!)の女性が、とても素敵で・・
惚れました。美人だし(これは天性。)、スーツをきれいに着こなして、賢いし、情熱的。
素敵な50代の女性キャリアに会う事が本当多いんですよねー。樋口可南子みたいな人がいっぱい
いると思って頂ければよいかと。
男性女性問わず、自信に満ちて完熟している点で、4・50代は一番内面から輝くときかも
先々輝くためには、やはり今の努力が怠れませんな。

にしても、いつも面白いレクチャーを聞いて、一番興奮しているのは私です。
こんな仕組みがあったら、あんな事もこんな事もそんな事もできる!と頭がいっぱいになるのですが、
他の学生は淡々と聞いて淡々と去っていきます・・Internationalとしては、よし一緒にやろうぜ!
と言ってくれるノリのよいNativeの仲間がほしいんですが・・・

3.19.2009

ecosystem serviceが熱い・・・

先週は中間休みで、久しぶりに寝ました。

休みを活用して、Virginia州で開かれたEcosystem service conferenceに出席。
Biodiversity,Water qualityなどEcosystemがもたらす経済価値を金銭化して
取引するマーケット、というのが平たく言うところのEcosystem service marketです。
(含むCarbon credit)
詳しくはこちら・・
http://ecosystemmarketplace.com/index.php


全体的に科学的根拠(価値の数値化の根拠。)より事例が先行していますが、
Policy,lawの整備も進みつつあります。GISを活用したモデリングもどんどん進んでいます。
20000ヘクタールの森林コンサベーションを達成した事例などなど、魅せられます。

私のスクールでも将来この分野で食って生きたいぞ、というやる気むんむん学生による
Study groupが立ち上がりました。私ももちろん首を突っ込んでいます。
色々ありすぎて、過労死寸前の忙しさですが、新しい事をやっていくのは、楽しいですね。

一度行きたかったNYにも休み中になんとか訪れられ、(元C社同期のお2人ごめんなさい。連絡できませんでした)
ど田舎では触れられないアートとNYのヒップスター的カルチャー(笑。)に触れてきました。
しかも日本人友達の案内で、なぜかマンハッタンにて、若い頃の寅さんを大画面で見ました。
寅さん、世界に通用する笑いと強烈なキャラクターです。
それに山田洋次監督の人情劇は普遍的で、Progressiveな私でも昔からもう大好き。
本当に名画・名優です。はい。
山田洋次監督と言えば、私の”劇”愛する”たそがれ清兵衛”含む藤沢三部作も彼の作なんですよね。あー
素晴らしい。DVD手に入れてアメリカ人に見せなきゃ・・(絶対寝ると思いますが)。
少し昔の”学校”とか”息子”とかも、本当に泣けるんです。

マンハッタンは疲れましたが、ブルックリンの下町は日本の下町みたいで、とっても和まされました。
City bicycleが大流行でした。人種も混ざっているし、カルチャーも多様性あるし、建物が古風だし、
面白い事が常に起こっているし、いいですね、NYは・・個人的にLondonより好感なぐらいでした。
しかしカメラを忘れたので写真がありません。残念。

来た当初は、元からの知り合いがアメリカ大陸全体で10人もいなかったため、
とっても孤独だったのですが、異国でピンで生きる事の楽しさをだんだんと享受しつつあります。

2.28.2009

Think critically.

人間、10年に1回はリベラルアーツを学びなおした方がいいのではないか、
という気が最近しています。

最近、ぷろふぇっしょなるすくーるの学生として費やす時間の目的を見直しつつあります。
果たして卒業後の金儲けだけに意識を置いていていいのか?
プログラムは力いっぱいそちらに向いており、我々学生は牛のようにそのような目標に向けた
タスクに休みなく追いたてられる毎日。未来に向けて当然土日返上睡眠返上。さらに学費ローン等という

先行投資の仕組みにより、将来の明るい選択肢もすっかり狭まり気味です。
書いていて疲れました。

大学の最大の便益は精神の自由。
”現実社会”の延長線上には限られない、
何をどのように考えても許される場所。
そして常に批判的精神。
かつての自分の価値観への挑戦。

家で本を読んだり教養を積んでも相当カバーできる事ではありますが、
一旦社会から切り離されてしまった勢いで、今までやってみたかった
けどやっちゃいけないと思っていた 事を実際にやってしまう。
という 切り離し効果? も大です。

NYTimesに、不況の影響でますますリベラルアーツの予算カット
が進み、80年代以降のTechnology,business,lawなどの実学傾向がますます高まる
であろうという記事が載っていました。

自分自身プロフェッショナルスクールに属していますが、幸か不幸か
経済的利益を考えていない(・・)environmental Scientists達の授業を取らされるおかげで、
アカデミアの持つ批判精神の意義を最近実感しています。
(Undergraduateでも一番影響を受けた先生は哲学者だった・・)

理想論くさいですが、自分の学ぶ学問体系自体への疑問だとか、自分のプロフェッション
の目的自体への疑問だとか、ひいては政治社会経済自体の疑問
だとか、いったものが、最終的には批判にもとづく新しい選択肢を社会に提供しうるんだと思うんです。
でも友人達とそんな議論をする時間も、(言語能力も?)ありません。

少なくともUndergradでは、質の高い(日本のみたいにモラル崩壊したやつではなく!)
リベラルアーツ教育がものすごく大事だと思います。(みているとやつらは飲んでばかりだが・・)

社会人が戻ってくる大学院はどうかというと、PhDはさすがに現実から力いっぱい切り離される
おかげで、精神の自由が許されています(教授に何があってもYesと言い続ける義務以外においては)。が、
Masterのことプロフェッショナルスクールで期待されるCritical thinkingは、当然その分野の範囲内に限られます。

Middle careerの人間のリベラルアーツというのは、以外と社会にとってポジティブだと思うのですが、
せっかく大学に戻ってもよけいな事に費やす時間はな~い!
一刻も早くもとの(あるいはよりよい)ポジションに戻らねば。
のような強迫観念が漂うプロフェッショナルスクール・・・(そして私・・?)
時間の余裕が許されない社会に自分は所属しているんだなーと感じます。

まぁそんな事を考え始めた時点で、当初の目的とは少し違う方向へ、
向かい始めているのかもしれません。 これぞ大学の教育効果か?

2.07.2009

Washinton DC

寒い毎日が続きます。
4本ほどあるペーパーやプレゼンの準備から逃避すべく、
久々にブログを書いています。
インターンシップの面接がてらwashington DCに行ってきました。















ヨーロッパ風の建物が並んで、落ち着いた雰囲気の都市です。
Washington Monumentのある広場を中心に広々とした都市計画のせいか、
多国籍な人口構成のせいか、東京とはだいぶ様相が違います。
Museumが立ち並び、観光客も多く、京都に近い感じでしょうか。
ま、歴史的都市といっても、日本等の文化遺産とは年の桁が違うので、
文化観光をする時は、どうも日本が恋しくなってしまいますが。





あら。



DCで働く方々は割合ライフワークバランスがいいようです。
金融のNYと比べると大分のんびりしているようす。
日本だと霞ヶ関関連(政府関係者・政府コンサル含め)は、過労死手前で体を
張っていらっしゃるのですが。お役所文化の違いでしょうか。
学生ボケが始まっていた今日この頃、人材マーケットに身を置いてみるのは
いい体験でした。当然ながらInternationalはとても厳しい競争下に
おかれておりますが、これもまた丸い地球での立ち位置を確かめるよい経験です。
相変わらず、日本人としての価値が問われます・・・

ぴぴっと来る会社というのは、日本にいた時と変わらず、若くて
スタッフがいきいきしているベンチャーです・・ここは自分の趣味に走りすぎず、
冷静に全体像を捉えたいと。。。しかし自分に合う環境というのは大事です・・うーむ
・・・やっぱり西海岸かなぁ・・
アメリカの組織と人材の関係は個人的には好きです。
日本に比べてより個人が組織を作っているかたちです。個人の能力が
重視され、大学での勉強もスキルとして考慮されます(投資してるので
当たり前ですが。)。
組織のためにという言葉は聞いた事がありませんが、組織のミッションは
いつも強調されます。よく働いていますが、自己犠牲という様子はありません。
優秀な人材がベンチャー企業に流れ、特に安全な職場というのが存在しません。
健全な競争は個人を磨くのにいい環境だと思っています。
とはいえこの厳し~経済状況には誰もがとても苦しんでいます。(含む私)
朝、今日クビね、と言われて1時間で荷物まとめて出て行った話、などは、あまり
楽しくないアメリカの組織文化です。。何事も良し悪しですね。

1.20.2009

Tough economy and inauguration

I watched Obama's inauguration speech with mixed feeling,
since I unconsciously expected most enthusiastic one I've ever heard
among his speech. Today's audience was not only his political supporters but people in
all over the world, so naturally it shouldn't be agitation.. nonetheless,
I took his speech less powerful and conservative. Maybe he was nervous to lose voice tone..
The contents was as always very organized and realistic.
It was not about rosy future but made us think about realistic way of
reconstructing US economy. No surprise.
He is particularly impressive for me when he talks about large context,
such as history of ancestor and the future path America heads for. In such points
his speech has similar impression of charismatic black political leaders in history.


I saw the routine phrases about "responsiblity of USA for whole earth" cynical...
International cooperation is vital for globalized economy like USA but do huge debt from wars and collapsed domestic economy tell further foreign investment with what kind of strategy? How is debate about globalization which often is controversial in countries outside USA, especially after 911?

As a nation who is from the economy which once flourished and experienced fall back,
I see recession is not only just cycle of economy but also signal for change.
Apparently this country's economy and society is too unbalanced now. If it is adequate not to mention about failed financial market, I don't know any other developed countries which holds such huge domestic social problems. People in my country worries about themselves so do I, but my impression now is efficiency and education level has in long term helped economy and society of Japan.
Here huge economic and educational discrepancy doubles or triples size of problem... and frontier spirit of USA seems to counteract in society under limitation.
Yes in Japan I saw so many humble "learning" from success in other nations. It is the country best in copying and imitation. But here I don't hear so much "learning" from the best.
It'd be nice to go back to unique origin, but American belief on "expansion" might face challenges...

1.03.2009

Panamaは驚きに満ちていました。

















あけましておめでとうございます。
中米の海運の要衝を抱えるPanamaに2週間旅行をしてきました。 同年代で自由な境遇の友人達(学生、休職中など。)と共に、馬に乗り海を泳ぎ、大自然の中で精神の自由を満喫する時間でした。
20代をすっかり越え、友人達がすっかり落ち着いた生活を営む頃に学生に戻り、違和感いっぱいの半年でした。
身分が自分を10歳若返らせようとしている事に抵抗し続け、なんとか行き先の見えるレールに自分を乗せようとしていました が。
新年、そして1歳年を取ったと共に、心を自由に羽ばたかせる事にいたしました。旅はいつも人生を変えてくれます。






世界はいつまでも新鮮な驚きだらけです。

それらに気づくことのできる永遠の少年心を持って、いい年を取りたいなと思います。